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ご都合主義な官能小説
「こんな都合のいい話あるわけねーじゃん!」 「いいんです!そーいう小説なんですから!(力説)」www 基本的にハッピーエンドの官能小説を書いてます。 座右の銘は『ご都合主義万歳!』www

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 猟華と罪は機関の作業員達と別れると、春奈のいる避難所へと向かった。
 距離はかなり離れていたが、魔力の充実した猟華が罪を抱えて夜空を駆け、二十分とかからずに辿り着いた。
 時刻は日付が変わり、深夜二時。
 避難所の中も、多少は寝付けずに起きている人がいるが殆どの人間が眠りについている。
 ・・・筈だが、何人かの人間があちらこちらで走り回っている。何かを慌てて探し回っているようだ。
 よく見れば、彼らは猟華や春奈のボランティア仲間だった。
 猟華の胸に、得体の知れない不安がよぎる。

「罪さん、ちょっと待っていてもらえますか? 何だか様子が変です」
「・・・分かりました」

 罪にも避難所の様子がおかしい事が分かり、少し離れた物陰に隠れる事にした。
 小走りに避難所に向かった猟華は、手近な人間を捕まえて事情を聞いてみた。

「あ、すみません。騒がしいようですが、何かあったんですか?」
「ああ、ボランティアの女の子が一人、姿を消しちまったそうなんだ」

 猟華の呼吸が一瞬止まった。

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 小さな石の欠片が頬に当たり、そのささやかな痛みで倒れていた猟華は目を覚ました。

「・・・っ。くぅ・・・! どう、なったの・・・?」

 地下の部分に落下した事を思い出し、猟華は真紅の輝きを失った目で、周りを見回した。
 だが、光の届かぬ場所のはずなのに、何故か周りがぼんやりと明るい。
 まだ頭がはっきりとしない猟華の耳に、先程まで対峙していた少年の声が届いた。
 その声は、猟華の頭上から発せられていた。

「目が・・・覚めましたか・・・?」
「ええ・・・貴方も無事のようですね・・・。っ!?」

 軽く頭を振り、少年を見て猟華は信じられないものを目の当たりにした。

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『この辺りでええのか?』
『ああ、あの女は今日遅くなる。ここがその帰り道だってのは確認済みや』
『そうか。あのクソ婦警、ボロ雑巾みてぇになるまで犯してやろうや』
『おうよ。ちーとばかし火事場泥棒したのをガタガタ抜かしやがって、胸糞ワリィ・・・!』
『見逃してやった俺に感謝しろや』
『けっ、俺たちの誰が捕まっても、芋づるでアンタが俺たちの仲間だってばれるのがマズイだけやろうが』

 崩壊した街並みの中、比較的崩れの少ない雑居ビルの中から、数人の話し声が聞こえてくる。
 声の主は五人。
 そう、彼らは春奈をレイプした陵辱魔たちであった。

『へっ、まぁな・・・。来よったみたいやな』

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「うっ・・・だ、誰か・・・!」
「!?」

 仮設トイレから戻る途中、声が聞こえたような気がして春奈は立ち止まった。
 少し離れた所にある、地震で倒壊しかけていた廃屋の方からだった。
 彼女は恐る恐る声をかける。

「誰か・・・いるんですか・・・?」
「た、助けて・・・」
「!!」

 弾かれたように春奈は廃屋へと走った。
 足場が悪い上に光が殆ど無い場所だった為、何度も転びそうになりながらも廃屋にたどり着く。
 中を覗き込むと、男が一人、うつ伏せになって倒れていた。

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「罪さん・・・ッ! ぅあンっ! あッ、あぁっ!! は、んぁあ・・・ッ!」

 久留間探偵事務所の一室で、薄明かりの中、一組の男女が交わっていた。
 一人は久留間 罪。久留間探偵事務所の所長にして、“魔”を操る能力を持つ術者だ。
 そして、女の名前は猟華。彼と契約を結んだ三人の淫魔の一人である。
 部屋の中は猟華の身体から放たれる、男女問わず淫乱な心持ちにさせてしまう魔力を持った淫の妖気で満ちている。
 だが、罪にはそんな事はまるで関係ないようだ。妖気の影響を受けず、猟華を存分に抱いていた。

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