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ご都合主義な官能小説
「こんな都合のいい話あるわけねーじゃん!」 「いいんです!そーいう小説なんですから!(力説)」www 基本的にハッピーエンドの官能小説を書いてます。 座右の銘は『ご都合主義万歳!』www

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「うっ・・・だ、誰か・・・!」
「!?」

 仮設トイレから戻る途中、声が聞こえたような気がして春奈は立ち止まった。
 少し離れた所にある、地震で倒壊しかけていた廃屋の方からだった。
 彼女は恐る恐る声をかける。

「誰か・・・いるんですか・・・?」
「た、助けて・・・」
「!!」

 弾かれたように春奈は廃屋へと走った。
 足場が悪い上に光が殆ど無い場所だった為、何度も転びそうになりながらも廃屋にたどり着く。
 中を覗き込むと、男が一人、うつ伏せになって倒れていた。
「し、しっかりして下さい!」

 慌てて男の側に駆け寄った春奈は、男に手首をつかまれた。
 予想外に強く握られ、痛みが走る。

「イツッ・・・! だ、大丈夫ですか!? どこか具合が」

 その時だった。
 背後の暗闇から現れた男にあっという間に口を塞がれ、喉元にナイフを突きつけられたのだ。

「声を出すな」
「っ・・・!?」
「悪いねぇ、お嬢さん。なに、暫く大人しくしてくれりゃすぐ終わるよ」

 倒れていた男が立ち上がった。口元に下卑た笑いを広げていく。
 暗がりから、さらに三人の男達が現れる。
 皆、同じ笑みを口元に広げていた。

(え・・・? なに・・・? 何が・・・?)

 唐突に起こった出来事に、春奈は反応できず、ただ呆然としていた。
 だが、口をタオルで塞がれた上に、着ていた服を乱暴に脱がされ始め、やっと自分の身に何が起こったのかを理解した。
 全身の力を振り絞り、この場から逃げ出そうとする。

「んむぅっ!! ん~~~っ!!!!!」
「チッ、この・・・!」
「ブグッ!?」

 春奈の腹に、男の一人が拳をめり込ませた。
 身体をくの字に折り、激痛に耐える彼女は汚れた畳の上に押し付けられる。

「グブ・・・んぐぅ・・・!」
「大人しくしてりゃ、これ以上痛い目には合わせねぇ。けどまた暴れたら・・・」

 ヒタヒタと春奈の頬にナイフを当て、彼女を血走った目で睨みつけてくる。
 観念した彼女の身体から力が抜けた。

「よし・・・。おい、さっさと済ませようぜ」

 その声で他の男達が彼女の身体を押さえつけ、それぞれがナイフを取り出した。
 計五本のナイフの光に春名の身体が硬直する。
 恐怖から動けないでいる彼女の衣服は、彼らによってズタズタに切り裂かれていった。
 全裸にされた彼女の身体を、全員の手が無遠慮に弄り始める。
 風の流れのせいか、さほどの寒さを感じないのがせめてもの救いだ。

「へぇ・・・いい身体してんな」
「楽しめそうだ・・・ヘヘ」
「う・・・うぅ・・・っんひ!?」

 唐突に性器を舌で舐められ、春奈の腰が浮き上がった。
 その動きを押さえ付け、男の一人が執拗に舌での愛撫を続ける。
 このような状況であっても彼女の身体は正常に愛撫への反応を返し、受け入れる為に愛液の分泌を始める。
 その愛液が男の下顎まで汚すようになった頃、その男のモノが春奈の淫裂に乱暴に突き入れられた。

「んぶ、グビッ・・・!? んぐ、んぐ、ぶぅ、んむぅ・・・っ!」

 春奈の事などお構い無しに男は乱暴に腰を振り、彼女の深奥めがけて荒々しく肉棒を突き入れる。
 段々と男の呼吸が荒くなり、動きが不規則になり、激しくなってゆく。
 不意にその動きが止まり、彼女の奥深くに突きこまれた肉棒から勢いよく精液が放出された。

「んむ・・・! む・・・んぅう・・・!」

 成す術も無く、ただ陵辱者の精液を注ぎ込まれていく。
 本人の意思とは関わり無く、膣肉は陵辱者の肉棒から精液を搾り取る為の動きを繰り返す。
 その動きが与えてくる快感を、男はじっくりと堪能する。
 精液の熱を子宮で感じ取り、吐き気がするほどの嫌悪感を感じながら、彼女は咽び泣いていた。

「っ・・・、うぅ・・・っ、ぅぅうぅ・・・!」

 男が性器を抜き、中の精液が流れ出す間もなく次の男が彼女の中へ乱暴に侵入した。
 膣内に精液を注ぎ込まれてはまた別の男が春奈を犯し、また膣内に射精し、子宮を汚していく。
 五人の男達はあまり口を開かず、黙々と春奈の身体を陵辱し続けた。
 終わりの方ではフェラチオを強要され、口の中に大量に放出された精液を飲み込まされた。
 男達は一人三回ほど春奈の中に注ぎ込むと、ようやく彼女を解放したのだった。
 春奈はショックとボランティアでの疲労から、起き上がる事も出来ずにいつしか眠りについていた。
 心身ともにボロボロにされた春奈が発見されたのは、それから少し経ってからだった。


 彼女に暴言を吐いた警察官の顔を確認してから春奈さんとの繋がりを解いた私は、犯人達への憎悪を昂らせていた。
 夜だった事もあり、彼女自身は犯人の顔を覚えていないが、脳細胞の奥底に刻まれた情報は本人が認識できない物であっても驚くべき正確さで記憶している事がある。
 その記憶には、犯人達の“念”の波長がしっかりと刻み込まれていた。
 彼女にとっては、それはトラウマとなる忌むべき記憶だ。
 訳も分からず、初対面の人物に緊張したり、小さな恐怖心を感じてしまう場合、幼少時での体験が原因の場合がある。
 これは体験の記憶と同時に、その人物から発せられていた“念”・・・言い換えれば“気”の質や波長を脳が記憶してしまうからだ。
 似た“念”を感じ取ると、本人は認識できずとも刻まれた“念”の記憶が甦る。
 その結果、特に理由も無く緊張したり恐怖心を抱いたりしてしまうのだ。
 この先、彼女は男性に対して必要以上の警戒心や嫌悪感を抱いてしまう事になりかねなかった。

(・・・消してしまおうか、彼女の記憶を)

 そうする事は、私には容易い。
 だが、人間の寿命は短い。
 短い生を懸命に生き、様々な体験を積み重ねる事で人は強くなっていく。
 私のように“魔”に属し、長すぎる寿命を持ち、元から強い力を持つ者には決して手に入れることの出来ない“魂の強さ”だ。
 この経験を乗り越える事が出来れば、彼女はさらに強く、逞しく、そして美しくなるだろう。
 そう思うと、安易に彼女の記憶を消してしまう事は躊躇われたのだ。
 私は、少し様子を見る事にした。
 念の為、彼女の子宮内部に探りを入れてみる。

(ん、妊娠は・・・していない。不幸中の幸い、ですね)

 再び外に出た私は、手近な街路樹に近づいて手を触れた。
 樹の意識と疎通を図り、お願いをする。
 木々や雑草など、植物のネットワークを通じて犯人達を探し出すのだ。
 植物にも“意思”がある。
 樹齢数十年、数百年と長く生きている樹木は高い知性を持っている。
 だが、どこにでも生えている雑草などは知能と呼べる物は低く、あまり期待できる物ではない。
 それでも、犯人達の“念”を探し出す為の情報のパイプラインには十分に役立ってくれるだろう。
 この震災の為に植物達も多大なダメージを負い、考えていた以上にネットワークの寸断が酷い。見つかるまでには少し時間が掛かりそうだった。
 見つかった時の連絡を街路樹に頼んで春奈さんの所に戻ると、彼女が起きだしていた。

「あ、春奈さん、気分はどうですか?」
「猟華さん。うん、大分元気が戻ったみたい。不思議なくらいよ」
「ん、良かった。何か食べますか? 私、貰ってきますよ」
「ううん、大丈夫。それより、仕事させて」
「え? でも・・・」
「本当に大丈夫だから。・・・身体、動かしていたいんだ」

 その方が気が紛れるのだろう・・・ならば、反対する理由はない。

「ん・・・分かりました。でも、絶対に無理はしないで下さいね」
「ええ」

 以前にも増して精力的に活動を開始した春奈さんを見て、私は彼女の強さに改めて尊敬と憧れを抱いた。

(人の強さは、底が知れませんね。眩しくもあり、怖くもある・・・)

 彼女の笑顔には、以前の輝きが戻りつつあった。


 その日の夜。
 街路樹からの連絡が心に直接届いた。
 急いで街路樹の所に向かい、詳しい情報を仕入れる。
 その結果、獲物である『五人全員』が再び犯行を犯す為に、此処からかなり離れた場所に集まりつつある事が分かったのだ。

(ふ、こうも早く見つかるとは・・・天の助け、でしょうか? ふふ、“魔”の者である私が神に感謝したい気分ですよ・・・!)

 幸い、今日の活動はもうすぐ終わって就寝の時間になる。
 もうすぐ始まるのだ。
 私の友を陵辱し、侮辱して貶めた『五人全員』を“狩る”時間が。
 雲間から覗く月に向かい、私は微笑を浮かべる。
 “淫魔”としての、本性を曝け出した微笑を。


 (3へ続く)


あとがき

 すいませーん! 遅くなりましたぁ~!
 いやはや、どうして『淫魔使い』を書き始めると色々あるのかなぁ・・・。

 言い訳はさておきw

 『淫花に抱かれ~』の2をお届けです。
 『阪神大震災でレイプ事件が多発した』という話を見た、聞いた人も結構いるでしょう。

 結論から言えば、『デマ』のようですwww

 しかし、『ゼロ』でもないようです。
 この話は、その僅かな可能性の部分から生まれた物です。
 未曾有の大災害が襲った場所で、そんな外道な事をするボケ野郎に腹が立ったのが書こうと思ったそもそものきっかけでした。

 さて、猟華さんの『狩り』が始まります。
 今からキーを打つ指がなんだか震えてますわwww


テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

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