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ご都合主義な官能小説
「こんな都合のいい話あるわけねーじゃん!」 「いいんです!そーいう小説なんですから!(力説)」www 基本的にハッピーエンドの官能小説を書いてます。 座右の銘は『ご都合主義万歳!』www

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 目覚まし時計が暴力的に吼え、お向かいの美人姉妹の姉の方に口でご奉仕してもらいながら、パチスロの北斗の拳で99連チャンを達成するという<夢>を見ていた俺は目を覚ました。
 寝ながら、何故か足の方に移動している目覚ましを足で蹴るようにして止める。

「ふああ・・・。あ~ぁ、夢とはいえ、法子さんにご奉仕してもらってたのに台無しだぜ・・・」

 寝ぼけまなこで部屋の窓を開けると、そのお向かいの家に住む、美人姉妹の妹の方が元気よくドアを開けて現れた。
 高校生の夕紀ちゃんだ。

「あ、コウさん、おはよう!」
「あ~おはよ~さ~ん」
「も~、だらしないなぁ、そんなんじゃ女の子にモテないよ?」
「別にい~よ~、俺、孤高のギャンブラーだから」
「スロプロなんてやってないで、いいかげん就職したらぁ?」
「ヤダ。メンドイし、ダルイし、ツカレルから」
「ダメ人間の鑑ですなぁ」
「フッ、そんなに誉めるなよ、照れるじゃねーか」
「誉めてない、誉めてない」

 とまぁ、これが俺の毎朝の日課だ。
 高校を出てから就職したものの、問題を起こして半年で首になった俺は、会社ってモノに嫌気がさして得意なパチンコ、スロットで生計を立てている(何歳からやってたんだって?秘密だ)。
 俗に言う、“パチプロ”とか“スロプロ”ってやつだ。
 ま、“プロ”と付けば聞こえはいいが、その日暮らしのプータローだ。
 気がつきゃもう二年以上もこんな生活を続けているのだ。
 お向かいの姉妹とは、以前、あるトラブルを解決してやって以来の知り合いだ。
 姉の方にストーカーじみた変態オヤジが付きまとっていたのだが、こっそりボコッて恥ずかしい写真を撮りまくり、また彼女に近づいたらネットに流すぞと<穏便>に話し合い、一件落着した。
そいつ?故郷に帰ったよ、<何故か>夜逃げ同然だったけどな。

「夕紀、まだ居たの?」
「あ、法子さんおはようございます」
「おはよう、浩二君。夕紀、急がないと遅刻するわよ?」
「あ、ヤバ!じゃーね、お姉ちゃん、コウさん、行ってきまーす!」
「車に気をつけるのよ~」
「知らない人についていくなよ~」

 遠ざかる夕紀ちゃんが「あたしゃ幼稚園児かぁ!」とか叫んでいる。
 きっと赤面している事だろう。うんうん、可愛いもんだ。

「浩二君、いつもありがとうね、夕紀の相手してくれて」

 そして、夕紀ちゃんの姉であり、ストーカーに付きまとわれた女性がこの法子さんだ。
 夕紀ちゃんも中々の美少女だが、法子さんはモデルでも通用するだろうスバラシイプロポーションと美貌の持ち主!
 このあたりでは有名な美人姉妹として、密かに名を馳せているのだ。
 噂では、彼女の通う大学にはファンクラブが出来ているという。
 ちなみに二人の両親は海外で仕事をしていて、めったに帰ってこなかったりする。
 俺が父親なら、こんな美人の娘を二人残して行くなんて気が気がじゃねーけどな。

「いやぁ、もう日課ですよ。話さないと返って落ち着かなくなります」
「ふふ、優しいのね浩二君は」
「い、いやそんな事は・・・たはは」

 笑ってごまかす。
 法子さんの笑顔はまさしく一日の活力原だぜ。

「浩二君は今日は<出勤>するの?」
「ええ。最近行き付けの店が渋くなってきたんで、ちょっと泊りがけで遠出してきます」
「泊りがけ?どこまで行くの?」
「電車で3時間ってとこですね、隣の県まで遠征です」
「3時間!?大変ね・・・」
「そうでもないですよ、観光気分も半分くらい入ってますし。どのみち今日は様子見なんで、のんびり行って来ます」
「泊まるって事は、帰ってくるのは明日になるの?」
「う~ん、あっちの店の状況が良ければ、何日か滞在するかも・・・でも、さすがに週末には帰りますよ」
「そう・・・夕紀が寂しがるわね・・・」

 残念そうに言う法子さんの方が、よっぽど寂しそうに見えるのは気のせいだろうか。

「・・・そうだわ、お弁当作ってあげましょうか?」
「え!?べ、弁当!?」
「ええ、浩二君にはお世話になってるし」

 変態オヤジをボコッった事は彼女達には秘密にしていた。
 自慢げに語ったりしたら、かっこ悪いだろ?
 大勝ちした時に、お土産を持ってきたりしてるからその辺の事だろう。

「ホ、ホントにいいんですか!?やった、ラッキー!これで大勝確定だ!!スロなら万枚も狙えるぜ!!」
「そ、そんな大層なもんじゃ・・・。ふふ、これは気合を入れて作らなきゃね」

 そして、俺は法子さんの手作り弁当を持って出稼ぎへと出発した。
 公園で食った弁当の美味かった事!
 海苔で『ガンバッテネ』なんて書いてあったりしてよぉ、否が応でも燃え上がるってもんだ!
 目的の店はパチは3.3円交換、スロは等価交換のよくあるタイプの店。
 今回は明日の火曜日から金曜まで開催するイベント狙いのつもりだった。
 今日のところは『見(ケン)』に徹するつもりだったが、予想以上に釘が良かったのでそのまま挑戦してまずは2万の勝ち。
 月曜日~金曜日まで5日間をフル稼働し、今月の不作だった分を一気に取り戻した上に・・・マジで35万もの大勝ちになっちまった!
 スーパー海物語とジャグラーがメインだったが、この短期間でここまで勝利したのは初めての事だった。

 法子さんの弁当パワー恐るべし。

 最終日は早めに切り上げて帰還する事にした。
 山ほど買った土産を持って、法子さんの家へ行くためだ。
 アパートに戻ってきたのは22:00過ぎ。やべぇ、遅くなっちまった。法子さん、まだ起きてるだろうか・・・。
 台所の窓にシルエットあり。あの髪型は法子さんだな、起きててくれて良かった(言っとくが、俺はストーカーじゃないぞ)。
 玄関の呼び鈴を押して・・・毎度の事ながら、なんか緊張するんだよなぁ。

「はい、どちら様ですか?」
「あ、法子さんこんばんわ。浩二です」
「え、浩二君!?ちょ、ちょっと待ってね!」

 パタパタとスリッパの音が聞こえ、玄関のドアが開いた。

「お帰りなさい、浩二君」

 う、何だか、スゲェ嬉しそうな笑顔・・・。

「ど、どうも。さっき帰ってきました。これ、お土産です」
「まぁ、気を使わなくてもいいのに・・・」
「いやいや。法子さんのお弁当のおかげで、見事に大漁だったんですよ。ほんのお礼です」
「ふふふ、それは浩二君の実力でしょう?・・・ね、立ち話もなんだから、ちょっと上がってかない?」
「え、でも・・もう遅いですし」
「夕紀はもう寝ちゃってるし、遠慮しないで、ね?」
「じゃあ、ちょっとだけ」

 後から思えば、この時の法子さんは妙に艶かしい感じがしていた。

「浩二君、お腹は空いてないの?」
「あ、途中で済ませたんで。お気遣い無く」
「それじゃあ、お茶よりこっちはいかが?」

 法子さんがお盆に載せてきたのは、なんと生ビールだった。

「今日はちょっと酔いたい気分だったの・・・付き合ってくれる?」
「よ、喜んで!」
「ふふ、ありがと・・・夕紀は2階で寝てるから大丈夫だと思うけど、一応大きな声は出さないでね」
「あっ・・・はい、分かりました」
「ふふ、それじゃ、コップ出して。注いであげる」
「え?あ、ど、どうも・・・」

 俺の差し出したコップに、嬉しそうにビールを注いでくれる法子さん。
 ・・・何かいい事でもあったんだろうか?
 取り留めの無い話をしながら、お互い酔いが程よく回った頃に俺は法子さんに聞いてみた。

「法子さん、今日はなんだか機嫌が良いみたいですね」
「ええ、ついさっき嬉しい事があったからね」
「さっき?」
「・・・浩二君が来てくれたから」

 危うく、ビールを噴出すところだった。

「・・・へ?」
「・・・浩二君・・・年上の女は好みじゃない?・・その気にならない?」
「そ・・そんな事は・・・」

 法子さんの潤んだ瞳が俺を見つめる。
 ほんのり紅く染まった顔、うなじ、胸元・・・。
 俺の唾を飲む音が妙に大きく聞こえた。

「じゃぁ・・・お願い・・・浩二君の好きな様にしていいから・・・」
「法子さん・・・」

 法子さんが目を閉じて、俺に顔を近づけてくる。
 据え膳食わぬは男の恥!
 ましてや憧れの法子さんの方からのお誘いなのだ、断る理由がどこにある!?
 そう思った時には、俺は法子さんと唇を重ねあわせていた。

 んん・・・んぅ・・んちゅ、ずちゅっ、くちゅ、ちゅばっ、くちゅ・・・

 俺と法子さんの、互いの唇を貪りあう音が部屋に静かに響く。
 俺の右手は服の上から彼女の豊満な胸をゆっくりと揉み、その感触を味わっていた。
 そのまま右手を下降して、スカートの中へ・・・そして、もっとも熱く濡れている蜜壺を下着越しにまさぐる。

「んふぅっ!ん、んむ、・・・ぅ、くはっ!こ、浩二君、ちょっと待って」
「どうしたんですか?もしかして、痛かったとか?」
「ううん、違うの。この部屋の真上が夕紀の部屋なの、だから、奥の寝室で・・・」
「あ、なるほど。それじゃあ・・・」
「え?あ、キャッ!」

 法子さんをお姫様抱っこして寝室へと向かう事にした。
 ちょっとはカッコつけたいしな。

「浩二君・・・結構、力持ちなのね・・・あ、そこが寝室だから・・・」

 寝室のドアを法子さんが開けてくれたので、俺は彼女を抱き上げたまま部屋に入った。
 ドアをまた法子さんが閉めた後、すかさずキスをして口を犯す。
 お姫様だっこのせいか、彼女の身体は先ほどよりもさらに熱くなっていた

「んはぁ・・・。浩二君・・浩二君の・・・舐めさせて・・・」

 彼女を下ろすと、跪いた彼女が荒い息で言った。

「はぁ、はぁ・・・んふ、浩二君に、ご奉仕してあげる。じっとしてて・・・」

 俺は立ったままだ。法子さんの手がベルトに掛かり、緩め、ジッパーを下ろし、ズボンを下ろしてくれた。
 さらに、既にいきり立っている俺の肉棒で盛り上がった下着を、法子さんはゆっくりと下ろしていく。

「浩二君の・・凄いね・・・、固くて・・・熱い・・・!」

 法子さんは先走り汁で濡れている先端に軽く口付けし、ゆっくりと奥まで咥えこんだ。

「んっ・・んっちゅ・・ん、ぷぁ・・はぁ・・ん~・・・はぁ・・ふふ、ビクビクしてる・・・!」

 肉棒も玉も、咥え、飲み込み、舐め、そして軽く噛み、手でも優しく刺激してくる。
 そのテクニックに、情けない事だがあっという間に限界に来てしまった。

「さ、法子さん・・、俺、もう・・・出る・・・!」
「いいよ・・・飲ませて・・・!」
「うっ・・く・・!」

 俺は彼女の頭を無意識に押さえ、精液を流し込むように喉の奥に射精した。

「ん、んぶぅ・・!ん・・・ゴクッ・・!んむ・・ゴク・・ング・・・ぷぁ、凄い量・・」
「だ、大丈夫ですか?すいません、メチャメチャ良かったんで、つい・・・」
「ふふ、大丈夫よ・・・」

 唇の端から、精液と唾液の混じった物が流れ出ている。
 その淫花のような表情に、俺のが再び固くなってゆく。

「え?も、もう回復しちゃったの?」
「・・・今度は、俺が気持ち良くしてあげますね」

 法子さんをベッドに誘い、横になってもらった彼女の蜜壺に遠慮なくむしゃぶりついた。
 俺のをしゃぶって興奮していたのか、既にそこは蜜が滴るぐらいに濡れていた。

「ぶちゅっ!じゅるる・・・!!びちゅぐちゅちゅ・・!びじゅぅっ!」
「ひぁん!!そ、そんなぁああぁん!音、立て、ない・・で・・ぅあああん!」

 存分に舐め回し、一旦顔を離す。

「んっ・・んくぅ・・・あ・んん・・ひ、はぁ・・・」

 恥ずかしそうに腕で顔を隠しているのと対照的に、彼女の蜜壺は俺を誘うかのように濡れ光っている。

「法子さん・・・凄いですよ、法子さんのここ・・・グチャグチャにトロけて・・・何だかヒクついてますよ」
「い、言わないで、そんな事・・・恥ず、ひん!」

 俺は、再び彼女の股間に顔をうずめ、舌と唇、時々歯も使っていやらしくトロけた性器を愛撫する。

「ん、んん・・あっ、そ、こはぁ・・・ん!・・あ!
「大きな声を出したら、夕紀ちゃんが起きちゃいますよ・・・」
「ん・・!・・夕紀・・ダメ・・!・・ん、んくぅん・・・!」

 夕紀ちゃんの部屋は2階でここは1階の法子さんの寝室。少し位なら大丈夫だろうが、用心するに越した事は無い。
 俺に言われ、彼女は必死で声を押さえる。
 しかし、彼女の手は俺の頭を押さえ、更に股間に押さえつけてくる。

「・・ん!・ひ、ぅ!・・は、あぁぁ・・こ、浩二、くん・・んぁ・・も、もう・・・わたし、ダ、メ、え・・」

 俺は愛液にまみれた顔を股間から持ち上げ、彼女に覆い被さった。
 こちらの準備もとっくに完了している。
 痛いくらいに勃起した俺の肉棒を潤んだ瞳で見た彼女は、軽くつばを飲み込んだ。

「来・て・・・」
「はい」

 俺は、熱く濡れた彼女の中へ、自分の欲望を一気に突き入れた。

「んああっ!!・・・あ・・んはぁ・・・」
「動きますよ・・・声、気をつけて下さい」
「え、ええ・・んぁっ!?あっ、あっ!ひぁっ!ん、ひぁあ!くあぁぁ!」

 十秒ほどの間、容赦なく彼女の蜜壷を激しく突きまくり、唐突に止めた。

「あ・ぁ・・ぅ・・はぅ・・は・・あ・・・」

 十秒ほどでも彼女にとっては一、二分に感じたのかもしれない。瞳の焦点があっていないし、わずかに身体がヒクついている。

「どっちがいいですか?」
「はぁ、はぁ、・・・え?・・どっち・・・って・・?」
「今みたいに激しくするのと・・・」

 再び腰を動かす、今度はゆっくり、優しく、膣内を愛撫するように回転を加える。

「あぁ・・、んふぅ・・、う、ふぅ、ん・・はぁぁん・・!」
「こうやって優しくするのと・・・どっちがいいですか?法子さんのご希望通りに・・・あなたを、犯してあげます」

 『犯してあげます』、その言葉を聞いたとき、彼女の膣はキュッと締まり、俺のモノを締め付けた。
 緩やかな動きを止め、もう一度聞く。

「どっちが・・・いいですか?」
「あ・・・」

 震える唇で、ためらいがちにだが、彼女ははっきり言った。

「は・・・激し、く・・して・・・」

 返事をせずに、俺の腰は行動を開始した。

「はああぁっ!あっ!あ、ひっ!あ、あ、あっ!ぁ、んあ!、あっ、くああっ!!」
「の、法子さん、声、大きい、ですよ、ま、枕に口、押し付けて、小さくして・・・!」

 彼女は言われた通りに枕を顔に押し当て、声を殺す。

「ぅ・・!・・ぁ、ぁぁっ!・・!・ん!・・ん!・・ひぁぁ!・・・」

 荒々しく、彼女の蜜壺を奥まで蹂躙する。
 次第に、亀頭にコツコツと子宮の入り口が当たるようになってきた。

「ん!・・ん!・・ぁ、たって・・・る・・うぅん!」

 彼女の膣壁が蠢き、俺のモノを締め付ける。
 その動きで、限界がやってきた。

「法子、さん、そ、そろそろ・・・!」

 彼女は枕を外し、両腕を俺の背中に回して抱きしめた。その両足も腰に絡まり、離すまいとしてくる。

「き・・来てぇ・・!んんっ!その、ままぁ・・・中に・・いい、からぁ・・!!」
「い、良いんですか?・・分かり、ました・・・じゃあ、ぶちまけますよ!・・膣内射精、しますからね!法子さんの、オマ○コに、俺の精液、中出し、します、よ!」

 ラストスパートをかけ、がむしゃらに突きまくる。

「イッて・・!んああぁっ!あっ!わたしの!中で!いひぁ!イッ!・・イッ・・てぇぇ!!」
「うぉっ・・・!く・・ぅ・・・!」
「イ、イクッ・・わ、たしも・・・イ、クゥ・・・!!あ、ぅ、あ、あ、ああああぁ・・・!」

 俺は彼女の子宮口に亀頭を当てたまま、その奥に精液を注ぎ込んだ。

「あ、はぅぅ・・・中に・・・入って、来る・・せーえきが・・・あ、つ、い・・・」

 彼女の身体は時折ヒクつきながら、力尽きたように弛緩していく。

「はぁ、はぁ・・・あれ、法子さん・・・?」
「スゥ・・スゥ・・」
「・・・寝ちゃったよ」

 その満たされた寝顔を見ているうちに俺の方にも睡魔が襲い、遠征した疲れもあってかそのまま彼女と一緒に眠ってしまった。

―――翌朝。

一足早く起きた法子さんに起こされた俺は、夕紀ちゃんが起きてくる前に自分の部屋に速やかに帰還した。
 遠征の疲れを癒す為、今日は休業日だ。
 ・・・むぅ、早起きしたせいかまだ頭がはっきりしねぇや。
 寝ぼけまなこで窓を開けると、夕紀ちゃんが家を出るところだった。

「コウさん、おはよー!それから、お帰りー!」
「あ~おはよ~、部活~?」
「うん、もうすぐ試合があるんだ」
「テニス部だったよな~ま~怪我しないように頑張れや~」
「おざなりな応援だなぁ、コウさんらしいけど。それより、寝癖ひどいよ~?ちゃんと直さないと笑われるよ!」
「いいんだよ~、俺、今日休みだも~ん」
「え~!?いいなぁ自由業は!じゃーね!行ってきまーす!」
「あ~、行っといで~」

 ヒラヒラと手を振って見送ると、今度は法子さんが出てきた。

「あ・・・お、おはよう、浩二君」
「お、おはようございます、法子さん」

 一気に目が覚めた。
 頬を染め、ちょっと照れたようにうつむき加減に話してきた。
 先ほど起こされた時には、慌てていたのと寝ぼけていたのとで良く分からなかったのだが・・・何だか、法子さんの顔が妙に可愛く見える。
 いや、顔だけじゃなく、そのしぐさも妙にかわいらしく思える。

「浩二君・・・朝ご飯食べた?」
「え?あ、いや、まだですけど・・・」
「そう、じゃあ、よ、良かったら・・・食べに、来ない?」
「え、い、いいんですか?」
「え、ええ・・・夕紀の分、ちょっと多く作っちゃったの・・・」
「そ、そうですか。じゃあ、ご馳走になろうかな」
「ほんと!?」

 法子さんの表情がパッと明るくなる。
 う、か、可愛い・・・!

「それじゃあ、なるべく早く来てね。すぐ用意できるから!」

 スキップでもしそうな足取りで家の中に入っていく。
 や、やべぇ・・・。
 心臓が予想外の感動に興奮してる。
 あの笑顔は反則だぜ。
 軽く身支度を整えて、法子さんの家のチャイムを鳴ら・・・

「いらっしゃい!」

 ・・・そうとしたらドアが開き、法子さんの心底嬉しそうな笑顔が俺を出迎えてくれた。
 ドア前でそわそわしながら待っている法子さんの姿を想像して、胸が熱くなる。

「さ、あがって」
「お、お邪魔します」

 もう何度も入った家なのに、初めての家のように緊張していた。
 テーブルには、厚切りのトースト、コーンスープ、数種のジャムとマーガリン、大きめのベーコンエッグ、野菜サラダ、デザートにリンゴとヨーグルトが用意されていた。
 それぞれ、かなり多めに。

「おお、なんか凄い・・・!」
「どうぞ、召し上がれ」
「い、いただきまーす・・・うん、美味い!」
「ふふっ、たくさん食べてね」

 俺が食べてる間、法子さんは俺の食いっぷりを眺めているだけだった。
 ・・・嬉しそうに、ニコニコしながら。

「浩二君、昨夜は・・・嫌じゃなかった?」

 食後、食器を片付けながら法子さんは俺に言った。
 おいおい、嫌だなんて思う罰当たりな奴がいる訳ないでしょーに。

「な、なに言ってるんですか、むしろ俺の方がお礼言いたいくらいですよ。その・・・法子さん、凄く素敵でした」
「あ、あり、がとう・・・」

 後ろ向きなので彼女の表情は分からないが、真っ赤なのではなかろうか・・・耳が赤い。

「一ヶ月ほど前にね、友達と話してる時に友達が『スロプロとかって何考えてるんだろうね』とか、『働かないでいい身分だよね』とか言っていたの。それを聞いてたら何だか無性に腹が立ってきてね、彼女達に『中には一生懸命がんばってる人もいるんだよ』って、思わず突っかかっちゃったの。彼女達は驚いてたけど、一番驚いてたのは私だった」

 独り言のようにしゃべる法子さんの背中を見つめる。

「浩二君がいつも頑張ってるのを知ってたからだと思ったわ、でもそれだけじゃなかった。・・・ああ、そうか、私は浩二君が好きになっちゃってたんだって、その時にやっと自覚したの」
「お・・・俺を?」
「うん。浩二君、私に付きまとってた男の人、やっつけてくれてたんでしょ?」

 げ、ばれてた!?

「その問題の彼から、あなたの事を聞いたの。もの凄く怖かったって言ってたわ」

 あんのオヤジいつの間に・・・!
 法子さんは振り向くと、まっすぐ俺を見つめた。

「順序が逆っぽくなっちゃったけど・・・浩二君、あなたが好きです。私の恋人になってください」
「の、法子さん・・・!」

 これは夢か?
 憧れていた法子さんと一夜を共にし、更には告白までされてしまった。
 俺の今の気持ちを例えるならだな、秘宝伝の設定1で万枚を叩き出し、調子に乗って北斗の拳SEの設定6で逆万枚をやっちまった直後、心を癒すべくおもむろに打ち出したレレレにおまかせで大爆発していつの間にか5万発は積んでいたような気分だ。
 訳わかんねーって?当然だ、自分でも何考えてるんだか分かりゃしねぇ!!

「ダメ、かな・・・?そ、その、昨夜の事は忘れちゃって。うん、私の事は気にしなくていいから。出来れば、今まで通りに仲の良いご近所さんで居てくれると嬉しいんだけど・・・」

 だあぁ!いかん!パニクってる間に、法子さんが自己完結しようとしている!

「付き合わせてください!!是非!」
「え?」
「って言うか、俺、ずっと前から法子さんに憧れてたんです!だからあのストーカーオヤジも許せなかったんです!法子さん、大好きです!俺の恋人になってください!!」
「あ・・・ハイ、喜んで!」

 満面の笑顔の法子さんの目の端に、うっすらと涙が滲んでいる。
 それを見た俺は、もうたまらずに彼女を抱きしめた。
 そのままキスをして更に抱きしめる。

「法子さん、今日はヒマ?」
「うん、特に予定は無いよ」
「俺も今日は休みです。デートしましょう!」
「え・・・うん、いいよ。・・・ふふ、浩二君でグイグイ引っ張るタイプだったのかな」
「法子さんに振られないように必死なんですよ」
「クスクス・・・ん、それじゃあ・・・」

 法子さんは俺の耳元で、甘い声で囁いた。

「心はもうあなたの虜なんだから、次は体を虜にして・・・私が逃げたりしないように、ね?」

 そりゃあもう、全身全霊で頑張らせていただきましょう!!


 ・・・その日の夜。
 俺の腕枕で眠る法子を見つめながら、俺は決意していた。
 今の俺には、誇れるものが何もない。
 スロプロなんぞと孤高を気取っていても、世間から見ればニートと変わりゃしない。
 だけど、守りたいものができた。
 だったら、できる事から頑張ろう。
 彼女を守れる男になる為に。


 END


テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト

コメント
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2006/08/11(金) 23:35:54 | | #[ 編集]
コメントありがとうございます!
初のコメントで嬉しいやら、褒められて照れくさいやらでありがたい限りです。
ネット上の官能小説で人気のあるサイトでは陵辱、鬼畜系が多いようで、個人的に残念です。
読んだ後で、気分が晴れている官能小説が以外に少ないと感じています。
私は、セックスっていうものは男も女もお互い気持ち良くならなきゃ~駄目じゃん!と思ってます。
完全に個人的な趣味で小説をちまちまと書いていましたが、明るくてハッピ~エンドのH小説が少ないようなので、自分で書くか!とこのブログを作ったしだいです。
楽な気持ちで、の~てんきに楽しんでいただければこちらとしても書いたかいがありますし、嬉しいです。
性根がのん気で(親にもよく言われるwww)、働いてもいますので遅筆ですがのんびり待ったりお待ちくださいな。
2006/08/12(土) 09:39:00 | URL | HEKS #195Lvy4Y[ 編集]
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